大津市比叡平の市道のがけ崩れによる通行止めの問題で、国の説明と大津市の説明が大きく食い違っていることが明らかになった。「迅速に」という国土交通省に対し、大津市は「1年以上かかる」としている。

国土交通省の災害復旧事業(補助)によると、目的として「迅速、確実」に復旧することをあげている。更に、迅速な工事着手が可能として、「国の査定前でも、災害復旧は可能」として、「国の災害査定を待たず、被災直後からの復旧工事が可能としている」。災害査定前であっても、地方公共団体の判断で工事着手可能としている。

これに対して大津市道路管理課は、「国の補助金の認可や工事の手続きなどが必要で、復旧に1年以上かかる」、「国の認可がおりても工事事業者を決めるための入札手続きや工事の準備などでさらに時間がかかる。工事開始は来春になる」と昨年12月に朝日新聞紙上で答えていた。

大津市道路管理課は、災害後の9月20日から2週間ほど応急工事をしたと説明している。10月はほぼ仮工事は行われておらず、11月に再開したと説明していた。しかし、12月20日に、大津WEB新報が、比叡平の工事現場を調査すると、工事をしている気配はまるでなかった。

↓2016年12月20日の比叡平/市道の災害現場で撮影