琵琶湖市民清掃の当日、市職員162人は任意団体から弁当を受け取っていた。市民は無休ボランティアなのに、市職員だけは休日出勤扱い。その上、食事の提供まで受けていたことになる。その支出伝票に印鑑を押して了承した責任者は、大西政章氏。当時は環境部管理監で、現在の総務部長という重要ポストに就いている。
大西部長は現在、コンプライアンス推進課や行政改革推進課を束ね、補助金の適正化を推進する総責任者という地位にある。一連の支出について、大西総務部長にコメントを求めた。
ー12月26日と31日に京都新聞で大津市の補助金について、不適切な使用があると記事が出てましたが、ご存じですか?
部長「26日だったか31日だったかどちらか忘れましたが見ました」
ー総務部長は、行政改革推進課とコンプライアンス推進課も統括されている立場にあると思います。今後、補助金に対してのチェックをどう強化されるのか具体策を教えて下さい?
部長「プレス(注 報道機関)から発信されたものについては、それが事実かどうかをまず担当課が確認するということで。今、担当課が事実確認をしています」
ー事実かどうかがわからないということですか? 報道されてからだいぶ経っています。資料は全て市役所で持っているのですから、すぐ確認できるのではないですか? それとも事実でないと思っているのですか?
部長「いやいやそういうことはないですが。まずは担当課が事実を確認して、担当課がどうするかということで」
ー総務部長は、担当課からいつ事実を聞くのですか? 来週にはわかっていますか? 来週にもう1度どうなったか聞いていいですよね?
部長「お宅さんはどういうことでこんなことを?」
ー市民の税金が不適切なものに使われているのか。市のチェックはどうなっているのか。行政改革推進課も補助金要綱を作り、厳しくしていると言っていたはずだが、どうなっているのか。一市民として、これらの疑問に思ったことを、責任者に聞いてはダメなんですか? 補助金の方針にも説明責任を果たすと書いてましたよね?
部長「そういうことではないのですが。私も忙しいので・・」
ー部長は、事実確認をしないとわからない、担当課でないととおっしゃってましたが、平成22年の時、部長は環境政策課の管理監をしておられました。その時はわからなかったのですか?
部長「確かに、昔はそうでした。だいぶ前ですよ、しかし、現在は担当課があり、それぞれ担当がいますのでね」
ー当時、琵琶湖市民清掃に162人の市職員が公務として出勤して、約10万円の弁当代が支出されてました。部長はご存じなかったのですか?
部長「どこからそんなことを?」
ー情報公開請求資料です。
部長「過去は過去で、今は担当課がありますから。過去のことには答えられません。現在どうするかということで、担当課に聞いて下さい」
ー公務で仕事に出ているのに、補助金から市の職員の弁当代を出させるというのは不適切ではないのですか? 管理監として当時、稟議の印鑑も捺している。そうした支出を認めていたことになりますが。
部長「お答えできません」
ー行政改革推進課を統括しているのは部長ではないですか?
部長「私も忙しいので、もう(電話を)切りますよ」
-ウェブサイト上(の記事)には、部長が気づかなかったということで、資料と一緒に出してよいでしょうか?
部長「気づかなかったというコメントで出されるのは不本意だ」
ー実際、当時の環境政策課の責任者としては、気づかなかったということになるのでは?
部長「とにかく、そういう書き方されるのは不本意だ」
参考資料 2014年大津市総務部マニュフェスト
(市民に信頼される行政運営を行うためのコンプライアンスの推進)
大津市HP(コンプライアンスの推進について)*市政の透明化と法治行政の確立
大津市補助制度適正化基本方針1P(はじめに)
*補助金における公平性、透明性を高め、市民に対する説明責任を果たす