大津市は大津市情報公開審査会・個人情報保護審査会の答申を真摯に受け止め、積極的な情報開示に務めるべきだ。同じ琵琶湖周辺の美化運動でも、大津市と滋賀県ではこうも運営が異なるのか。積極的に情報を開示する、滋賀県と「美しい湖国をつくる会」。逆に、情報を極力隠そうとする大津市と「琵琶湖を美しくする運動実践本部」。この差はあまりにも大きい。

滋賀県の「美しい湖国をつくる会」の情報は、同会が独自に設けているウェブサイト上のホームページで公開されており、そこでは事業計画、収支決算、役員名簿もまた公開している。大津市が黒塗りにして基本情報さえ出さない、「琵琶湖を美しくする運動実践本部」と対照的な運営である。

大津市自治連合会などでつくる任意団体「琵琶湖を美しくする運動実践本部」の資料について、情報の開示を求められた大津市が、役員の氏名や役職名、会議での発言者の氏名を黒塗りにした。この決定が妥当かどうかを判断する、大津市情報公開審査会・個人情報保護審査会は、「役員の氏名や役職名などを公開することが妥当」と答申を出した。その中で審査会は、滋賀県の「美しい湖国をつくる会」と比較しながら、大津市の「琵琶湖を美しくする運動実践本部」の情報を、広く市民に公開すべきものだと指摘している。

審査会は答申の中で、「琵琶湖を美しくする運動実践本部」は大津市が深く関与しており、市の環境保全行政の一部を事実上代行しているのだから、その情報も市政に関する情報であり、たくさんの市民に伝えるべきという意見を表明している。

大津市は誰のために美化運動を行っているのか。市民のボランティア参加を求めている以上、すべての情報を明らかにすべきだ。

参考資料1「美しい湖国をつくる会HP」

答申第30号

 

 

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