今年度の琵琶湖市民清掃をめぐり、大津市の説明に数々の疑問が生じている。そもそも事業の主体が不明。3日(3週)に分割して実施する理由も分からない。なぜ、今年度からごみの収集・運搬を市が行うのかも分からない。疑問点を以下のように整理してみた。

<疑問1>  市内全域で一斉に行っていたやり方を、なぜ3日(3週)に分割する形に変更するのか? 大津市はこれまで、「市民からの声がない」ことや、任意団体「琵琶湖を美しくする運動実践本部」が一斉方式にこだわっていることなどを理由に挙げていた。なぜ変更するのか説明がない。3日間方式にするメリット・デメリットがどのように検討されたのか不明。

<疑問2>  事業主体はこれまで、任意団体「琵琶湖を美しくする運動実践本部」だった。その中心部隊は大津市自治連合会である。今回、実践本部はごみの収集・運搬には関わらないとしている。36学区の自治連合会はこれまで、運搬車両を自己調達し、運転手らに謝礼を支払っていた。そこには補助金が充てられていた。今回はどのような仕事を実践本部が担うのか不明。

「広報おおつ」の記事によると、今年度は、地域参加団体(学区自治連合会など)のごみの収集・運搬は市が行い、実施日が学区単位で3日に分散するなど、大きく変わるとしている。

<疑問3>  ごみの収集・運搬を大津市に任せるのなら、実践本部の仕事は大幅に減ることになる。にもかかわらず、なぜ実践本部への補助金を例年通り続けるのか。今回は補助金を何に使うのか? もはや実践本部の事業ではなく、大津市の事業と位置付けられるのではないか?

<疑問4>  なぜ今年度から、ごみの収集・運搬を市が担うことしたのか? 大津市はこの仕事を引き受けることを、いつ、だれがどのように審議して決めたのか? 大津市と実践本部はどのような話し合いをいつ、どこで行ったのか? その場には誰が出席したのか?

<疑問5>  大津市はパッカー車を何台出すのか? 無料で行うのか? なぜ昨年度までは出さなかったのか? パッカー車を出すことはできたのに、何か特別な理由があって出さなかったのか?

<疑問6>  ごみ分別のための仮置き場は今年度も使うのか? それとも仕組みを改め、最終処分場に直送するのか? そこではごみを計量するのか? 昨年度までは各学区自治連に対して、運搬車両が使う整理券を発行していた。整理券発行は止めるのか?

<疑問7>  大津市は昨年度までの違法性を認識しているのか?

<疑問8> 越直美市長は、今回の大幅な変更についてどう考えているのか? 昨年は自ら、仮置き場での作業に参加している。「無袋」のごみが大量に運び込まれていることに、現場で疑問を感じなかったのか? 数々の問題点を認識しているのか? 今年も作業服姿で参加するのか?