琵琶湖市民清掃をめぐって、主催する任意団体「琵琶湖を美しくする運動実践本部」は2016年の実施要綱の中で、雨天延期の場合は、大津市へ地域清掃として「美化活動の申請書」を提出するよう求めている。しかし、4年前の2012年は、雨天延期となった52自治会が別の週に集めたごみについて、大津市に美化活動の申請をせず、ごみ収集を大津市へ依頼していなかった。その一方で、補助金60万円の増額を申請していたことが明らかになった。ごみを収集する4つの民間業者へ15万円ずつ支払うためだと説明していた。2016年の実施要綱の別紙2で説明している通り、美化活動のごみは、大津市に申請書を提出すれば、大津市が市パッカー車を使って無料で収集する。当時、大津市はパッカー車を10台以上保有していた。

ところが、大津市はこれらのパッカー車を1台も提供せず、実践本部への60万円の増額支出を認めた。2012年7月1日の琵琶湖市民清掃は、雨天のために参加者が約4万人と、いつもの年の半分にとどまった。しかし、延期した週のごみ収集・運搬費60万円の増額分を合わせて、補助金は約566万円に膨れ上がっている。市民の参加者数に関係なく、事業を行なえば、実践本部が補助金を受け取れる仕組みを、大津市は容認していたことになる。

こうして実施された2012年の琵琶湖市民清掃では、一部の自治連合会役員は、補助金でビール購入、寿司屋で会食など、毎年の恒例行事をしていた。雨の中で清掃活動に当たった市民は、手弁当だった。こうして過去に不適切に使われてしまった補助金は、市民の手元に戻って来ることはない。

↓2012年度琵琶湖市民清掃/市補助金60万円増額の変更承認申請書(補助金約506万円→約566万円)

琵琶湖一斉清掃/H24年補助金変更届_01 琵琶湖一斉清掃/H24年補助金変更算出根拠_01

H24年7月8日延期分増額補助金(60万円)_01

H24年7月8日延期分領収証(大五・タケノウチ)_01

H24年7月8日延期分領収証(大津衛生社)_01

 

 

H24年7月8日延期分領収証(再生資源組合)_01

↓2012年度琵琶湖市民清掃/延期分60万円の補助金増額/大津市の承認通知書

2012年度琵琶湖市民清掃/変更承認書

↓2012年度琵琶湖市民清掃/実施結果報告

2012年度・琵琶湖市民清掃/実施結果

↓2012年度琵琶湖市民清掃/収支決算書(収入)

2012年度・琵琶湖市民清掃の収支(収入)