大津市から多額の迷惑料を受け取っている伊香立学区自治連合会から、伊藤康行副市長がコンパニオンを伴った接待を受けた問題について、越直美市長が10月5日の定例記者会見で、法律に違反しておらず問題はない、との認識を示していたことが、関係者への取材で明らかになった。伊藤副市長自身は不適切だったことを認め、飲食代の不足分を9月になって自治連側に支払っている。しかし、全職員にコンプライアンス(法令遵守)を求める越市長は、側近をかばう姿勢を見せている。

市庁舎内で行われた定例記者会見で越市長は、伊藤副市長ら幹部が懇親会の参加費を支払ったが、実際はその金額を超えていたというケースだと位置付け、当時は条例も制定されておらず、法律違反でもない、との見解を示したという。

さらに、コンパニオンを伴った宴席だったことについては、大津市側ではなく自治会側が招いていたので、断ることができない状況だったと説明し、伊藤副市長の公務を正当化したという。

越市長は6月の市議会で、懲戒処分を受ける職員の不祥事が相次いだことを謝罪した後、「全職員を対象とした不祥事防止及びハラスメント防止を目的とした研修を実施する」、「私も副市長とともに、部長特別面談を行い、ハラスメントや職場環境などについて話し合う」などと、再発防止策についても触れている。