地域コミュニティの調査報道

「大津市と自治会」◎注目記事1位、2位

  • HOME »
  • 「大津市と自治会」◎注目記事1位、2位

注目記事 第1位
「大津市の言葉信じた」/反省なき対応にあきれる/加藤英子さんインタビュー/自治会№19

注目記事「大津市の言葉信じた/反省なき対応にあきれる/加藤英子さんインタビュー/自治会№19」

「正しいことを正しいと言える世の中にしたかった」。15年前に大津市に訴訟を提起した加藤英子さんが、当時を振り返った。現在、「しが自治会オン ブズパーソン」は解散し、加藤さんは比叡平でのんびりとした生活を過ごしている。しかし、穏やかな生活の中でも「おかしいことはおかしいときっちり言う」 という強い信念は健在だ。

比叡平の自宅で、今も続く大津市と自治会のおカネの問題、不透明な補助金事業について話を聞いた。

ー加藤さんが訴訟を起こした15年前から、大津市は何も変わっていないのはどうしてですか?

「大津市にやる気がない。山田市長(当時)が辞めて、目片市長(前)、越市長(現)と続いたが、市長たちは、市長の職として本気で改革に取り組んでいるのか疑 問。当時は、大津市の『やります』『改善します』という言葉を信じた。『実行する』という行政の言葉を信じるのが市民。『反省した』と言っていたので、少 しはマシになったとずっと思っていた。現実はそうなっていなかったことを聞いてあきれ果てた」

ー自治会の体質を変えるためにはどうしたらいいですか?

「現在の地域において、自治会長の成り手がないのが現状だ。行政と闘ってでも、自分たちの住みよい街を作ろう、市をよくするという信念を持った若い人に自治会長をしてほしい」

ー大津市の体質を変えるにはどうしたらいいですか?

「20 年以上前に海外に留学した人たちと交流がある。『日本は恥を知らない国になった』ということを、みんなが言っている。外から見た日本、外から見た大津市。 外部から内側を見る感覚が大津市にはない。大津市のトップが変革するという意識を持たないと変わらないのでは。私利私欲に走るような人がトップになったら 絶対ダメ」

ー自治会に補助金を出す必要はありますか?

「自治会の会員が、自分のお金で運営すべきで、補助金から出す必要はない」

ー琵琶湖市民清掃は、市民がダシに使われているのでは?

「市民清掃ということで、市民に呼びかけているのだから、大津市のHPで堂々と収支を公表したらいい。隠すのはおかしい。これぐらいの公金を使って、こう飲み食いに使いましたと自治連の幹部が市民に言えばいい。恥じる行為ではないと思うのなら、市民に説明しなさい」

ー越市長について思うことは何でしょうか?

「子どもの施策だけをしきりに言っているが、それ自体も本当に出来ているのか疑問。もっと身近な問題をしっかり見て改革してほしい」

2015年5月29日/比叡平の自宅で
IMG_3636

参考記事1「大津市と自治会に異議申し立て/2000年に報償金提訴/加藤英子さん/自治会№14」

参考記事2「市政に君臨する自治連合会/メディアが一斉に報道/自治会№15」

参考記事3「大津市は異常と指摘/毎日新聞の日野記者/自治会№16」

参考記事4「迷惑料の補助金支出で提訴/「違法な支出」と市民団体/2002年 自治会№17」

参考記事5「不透明な公金を追及/山田元市長を相手に/市民とメディアが共闘/自治会№18」

 

注目記事 第2位
責任者自らが謝礼金受領/不適切な領収書多数/ビール代も/琵琶湖市民清掃№1

注目記事「責任者自らが謝礼金受領/不適切な領収書多数/ビール代も/琵琶湖市民清掃№1」

市民ボランティアによって琵琶湖を美しくするという目的を掲げた「琵琶湖市民清掃」で、大津市から補助金を受け取っている団体が、極めて不透明な支出を繰り返していることが、情報公開制度を通して開示された文書などから明らかになった。団体責任者自らが補助金からの謝礼金を受け取ったことを示す領収書などが多数見つかっている。市はチェックする立場にありながら、「市の事業ではない」と主張している。

この団体は、大津市自治連合会などでつくる「琵琶湖を美しくする実践本部」。市から補助金を受け取り(2014年は560万円)、毎年6月下旬から7月上旬の週末に、市民にボランティア参加を呼びかけ、一斉清掃事業を実施している。

市に対する報告文書の中からは、ビール代など不適切な支出を示す領収書や、筆跡や書式が不自然な経理書類が、多数見つかっている。市はこうした事実を把握し、チェックする立場にあるが、これまで全く問題にしていない。むしろ、市は市民清掃の当日、部長級以下100人近い職員を有給で動員するなど、事業を積極的に支援してきた。

不適切な支出を示す文書の1つが、2011年度の領収書。「実践本部」の幹事で、自治連合会副会長だった安孫子平次氏が、自分宛に領収書を発行し、「車両借上げ謝礼金」名目で1万円を受け取っている。安孫子氏は翌年度は、実践本部の本部長に就任している。カネの流れが領収書の示す通りだとすれば、補助金の一部を事業の責任者が自らの懐に入れたことになる。

大津市は補助金が適正かつ適切に使われたかをチェックする立場にあるが、こうした使い方を全く問題視していない。

資料1 「2011年 和邇学区自治連合会長の自分宛の領収書」

資料1のミニ解説

資料2 「2012年 和邇学区自治連合会長の車両借上げ謝礼の領収書」

資料3 「2013年 滋賀学区自治連合会のビール代領収書」

資料4 「2013年 晴嵐学区自治連合会の運搬業者へのビール代領収書」

資料5 「2014年 日吉台自治連合会の運搬業者へのビール代領収書」

資料6「2013年 琵琶湖市民清掃補助金の流れ(図解)」

琵琶湖市民清掃/補助金の流れ_03

  • facebook
  • twitter
PAGETOP
Copyright © 大津WEB新報 All Rights Reserved.