大津市比叡平の市道崩落問題で、大津市の交通・建設監理課は、大津市、自治会、京阪バスとの3者による協議の場を、問題発生から約3か月になるのに、1度も設けていないことが、関係者の話で明らかになった。市道が崩落し、不通になっているにも関わらず、所管課に当事者意識がないことが浮き彫りになった。

大津市交通・建設監理課の本郷昭彦課長は、中日新聞の取材に対し「不便さに一定の理解をしているが、バスの運行などには経費もかかる」と、コミュニティバスなどの代替交通の運行に否定的な見解を示している(12月13日付朝刊)。地元に出向き、住民の声を直接聞く機会を持っていないのに、このような発言をしたことになる。

市道が崩落により、路線バスの2か所の停留所が使えなくなり、約500メートル離れた場所に、仮のバス停がようやく設置されることになったが、比叡平の自治会と京阪バスとの2者が協議しただけ。協議の場には、市道を管理する大津市の交通・建設監理課の職員は参加していなかった。

定期的に行われる3者の協議としては「交通対策協議会」があるが、問題発生後は招集されていない。