富士見の市民温水プール建設問題で、地元住民が憤っている。「総会でもなかったのに、総会で決定したように書かれている」、「自治会に一任のはずが、自治連合会一任に変わっている」ーー。大津市が配布した資料には、虚偽の「協議結果」が記載されているという。

富士見の地元住民が新しい市民温水プールの建設計画を知ったのは、2014年5月のこと。大津市が開催した説明会の場である。その時点で既に、越直美市長、伊藤康行副市長の2役、自治連合会などで協議が終わっていた。新池を埋立てて、プールを建設することはほぼ確定していた。つまり、地元住民は蚊帳の外に置かれていた。

地元住民への説明は形だけ。市と自治連合会が決定した内容を、地元住民が承認したような形にするセレモニーだった。住民の生活環境に対する不安を、大津市は正面から受け止めようとしなかった。

当初の説明会では、住民の間にさまざまな懸念が広がっていた。「焼却施設から離れているため、余熱利用は不可能だ」、「新池は、山からの地下水の通り道になっている。池を埋め立てると地下水の流れに影響が出る」、「周辺道路が狭すぎるので、交通量が増えて危険だ」などの声が出ていた。

しかし、大津市は「学区自治連合会からは、より利便性の高い場所への移転を希望が出た」として、聞く耳を持たなかった。あくまでも新池を埋立てて建設する、そのための予算措置を進める、という説明があった。さらに、「余熱利用はできる。湯は冷めないので問題ない」と焼却施設の距離間からも、新池しかないと断定していた。

 

↓2016年12月・自治会宛の全戸配布/富士見市民温水プール事業についての経過報告/施設整備課発信