大津市自治連合会の補助金の使い方が問題になる中、飲食を伴う懇談会廃止を記者会見で表明した越直美市長に対して、公明党の清水ひとみ議員が異議を唱えていたことが分かった。「さまざまな場で話し合うことがますます大切」というのが理由。公金の使途を厳しくチェックする立場の市議会議員が、自治会負担でコンパニオン接待を受けていた伊藤康行副市長らの行動を戒めることなく、飲食を伴う懇談会を今後も続けるよう求めていたことになる。

「自治連合会の皆様との対話を」と清水市議

議会事務局が作成した議事録によると、問題の発言は2016年11月の本会議一般質問で飛び出した。飲食を伴う市主催の懇談会を廃止すると、越市長が記者会見で述べたことについて、清水市議は次のような持論を展開した。

「大津市における市民協働の歴史は、学区自治連合会とともにある。ともによりよき大津市を目指すためにとりくんできたと地域の先輩の皆様から聞いている。行政との協働を考えたとき、さまざまな場で話し合うことがますます大切になってくる。大津市の住民自治の歴史を築いてきてくださった自治連合会や自治会の皆様との対話を最重要視し、信頼関係を深めていほしい

大津市の自治会加入率は62.7パーセント

清水市議も質問の中で述べたように、大津市の自治会加入率は、約62.7パーセントに過ぎない。大津市民を代表する市議会議員として、市と自治連が高級ホテルで飲食を伴う懇談会(コンパニオン同席)を開くことは問題ないと発言したことになる。

話し合いが足りない?

大津市と自治連合会との話し合いが足りないと、清水市議は指摘した。しかし、自治連合会の定例会は、毎月、市の特別応接室や琵琶湖ホテルで開催され、市職員が同席している。琵琶湖ホテルで開かれる総会後の懇親会の飲食費は、市の公金から支出されている。

それだけでなく、さまざまな行事が行われる度に、市と自治連の懇親会が各地で開かれている。自治協働課内には、大津市自治連合会の事務員が常勤して、密な連絡体制がとられている。さらに、公金を使った研修旅行にまで、市職員が随行している。それにもかかわらず清水市議は、市と自治連合会の話し合いが足りないと述べた。

市議会議員の資質をチェック

清水市議が「自治会への加入促進に向けた取り組みを」と市に対して要望していたことを大津WEB新報は、2月9日の記事で既に報じている。清水市議は、市と自治連合会の60年も続く不透明で不適切な実態を、「協働」だと位置づける。

 😡 市民に代わって市政をチェックするのは、本来、市議会議員の役目だが、その市議の資質をチェックするのは、市民1人ひとりにかかっている。大津市WEB新報は、市民のために働かない市議を、今後も、徹底チェックしていく。

PDF:2016年11月市議会/清水ひとみ議員質問

↓2016年11月市議会/清水ひとみ議員の質問1P