2017年度の「琵琶湖を美しくする運動実践本部」の本部長を担う坂本学区自治連合会の実績報告書で、同じ個人事業者に対し多量の荒縄などの発注を毎年繰り返していることが、情報公開請求でわかった。

配布先は不明

坂本学区自治連合会の報告書には、購入した荒縄をどこの自治会にいくつ配布したか記載がない。琵琶湖市民清掃は、年1度だけの開催で、1時間ほどで終了している。毎年同じ荒縄などを大量に購入する必要性について、補助金を支出している大津市環境政策課は「前年度の在庫があるのかどうか確認していない。わからない」としている。

同じ業者から荒縄を大量購入

2017年度の坂本学区自治連合会の実績報告書の領収書によると、荒縄1,080円を44巻、ノコギリ鎌400円を44丁、鎌1,000円を11丁、計76,120円を、個人事業者から購入。前年度の実績報告書でも、荒縄1080円を44巻、計47,520円を同じ個人事業者から購入している。

大津市職員はチェックせず

一般的な荒縄2.5分の長さは152メートル。「前年度に購入した分は残っていないのか? 毎年44丁も購入する必要性はあるのか」という大津WEB新報の質問に、大津市環境政策課の職員は「確認していない」としている。

荒縄使用は例外

2017年度の琵琶湖市民清掃の実施要綱によると、草木や枝などは、40㎝未満、太さ5㎝未満に切り、指定のごみ袋で収集することを記載している。例外的に、木や竹などの植物の特段の理由により、袋に入らないものに限り、荒縄などで結束すれば、市民清掃以降に回収するとしている。2016年度では、152メートルの荒縄44個を使い切るほどの大量の枝木が、坂本学区から集められたという記録はない。

↓2017年度琵琶湖市民清掃/坂本学区自治連合会の収支決算書/荒縄代47,520円

↓2016年度琵琶湖市民清掃/坂本学区自治連合会の収支決算書/荒縄代

↓2017年度琵琶湖市民清掃の実施要綱/草木・枝は指定ごみ袋へ