東洋経済新報社が発表した「住みよさランキング近畿編」によると、滋賀県の4都市がベスト10に入りしたものの、県庁所在地で、地理的に京都・大阪に最も近い大津市が20以内に入っていなかった。滋賀県内の都市では、1位草津市、3位甲賀市、4位守山市、6位近江八幡市、7位彦根市、15位米原市、18位栗東市の7都市が、20位以内に名を連ねた。草津市は全国では20位。
大津市の越直美市長は、子育て世帯の負担軽減策として、待機児童の問題と保育所増設を、記者会見でよく取り上げているが、根本的な解決にはつながっていない。
「住みよさランキング」は、東洋経済新報社が全国の都市を対象に毎年公表している。公的統計をもとに、それぞれの市が持つ“都市力”を、「安心度」「利便度」「快適度」「富裕度」「住居水準充実度」の5つの観点から総合評価し、ランキングしたもの。今回の対象は、2016年6月20日現在の813都市(全国790市と東京23区)で、全都市を対象としたランキングは今回が23回目。
↓参照・抜粋:東洋経済オンラインの記事
http://toyokeizai.net/articles/-/123983?page=2
草津は若い世代の流入が目立つ
草津市は、全国順位が今年20位で昨年14位から若干下げたものの、ブロック内トップの座は変わらなかった。
滋賀県の南東部に位置し、県庁所在地である大津市の北部に隣接。鉄道利用で京都市へ約20分、大阪市内へも50~60分で行くことができ、交通アクセスがよい。人口は約13.7万人。滋賀県内では大津市に次いで多い。ここ数年は人口・世帯数ともに増加し続けており、若い世代の流入が目立つ。「利便度」が全国5位、「快適度」が26位で、この2部門が寄与している。
2位の芦屋市も全国順位は若干下げたものの、ブロック内順位は昨年と変わらなかった。神戸市の東部に隣接し、大阪と神戸の中間に位置する。人口は約9.5万人。日本有数の高級住宅都市として知られ、住民の所得水準は高い。「富裕度」が全国16位、「利便度」が43位で、この2部門が寄与している。
3位の甲賀市は、全国順位は1つだけ下げたものの、ブロック内順位は昨年から2つ上げてトップ3入りを果たした。滋賀県の東南部に位置し、大津市の東部に隣接。京都府、三重県とも境を接し、大阪と名古屋のほぼ中間地点にあたる。人口は約9.0万人。内陸工業都市として発展してきた。「利便度」が全国99位、「住居水準充実度」が143位で、この2部門の評価が相対的に高いが、全5部門が全国平均を上回っており、バランスが良い。
滋賀県勢が今回もトップ10に5都市もランクインした。滋賀県は全国でも数少ない人口増加県の1つ。2015年国勢調査によれば、5年前の2010年から人口が増加した都道府県は全国47都道府県中わずか8都県しかないが、その中の1つが滋賀県で、近畿圏では唯一の存在となっている。人口の増加(流入)が、住宅着工戸数や税収の増加などにつながって、ランキングにもその良い効果が反映されていると考えられる。
近畿ブロック各府県のトップは、滋賀が1位の草津市(全国20位)、京都が30位の福知山市(全国176位)、大阪が5位の箕面市(全国53位)、兵庫が2位の芦屋市(全国30位)、奈良が10位の生駒市(全国64位)、和歌山が43位の御坊市(全国279位)であった。