大津市の越直美市長は12月の定例会見で、「大津市にしかないものはやっぱり琵琶湖」だとし、JR大津駅と琵琶湖の間の「動線づくり」を強調したが、具体的な構想は何も描けていないことが、記者からの質問で明らかになった。計画がほぼ白紙状態であるため、記者からの質問には「積極的に取り組む」と述べるのが精一杯だった。

記者会見でNHK記者から、調査の計画や構想について繰り返し質問を受けたが、越市長は明確な回答を示せず、「駅前公園などとあわせて調査など積極的に取り組んでいけたらと思います」「しっかり取り組んでいければ」などと、答えをはぐらかした。

越市長は同じ記者会見の中で、琵琶湖への動線の起点をなすJR大津駅のリニューアルについて、「駅から人がまちへ飛び出す仕組み」「琵琶湖や町なかに飛び出す仕組み」だと強調し、「世界から人の集まる駅とまち」にする第一歩が踏み出せたと自画自賛した。しかし、リニューアルした商業施設「ビエラ大津」に、エレベーターがない問題を京都新聞に報道され、「大津に来る人をふやす」という計画の杜撰さが露呈している。

観光都市にするために、JR大津駅から琵琶湖までの動線確保については、計画の土台となる調査も行われていないことが記者会見で明らかになり、さらに批判が高まりそうだ。

↓2016年12月15日の定例記者会見 3P・6P