琵琶湖市民清掃で、ごみの収集と運搬を民間業者に委託する必要があるのか? そんな疑問の声が市民の間から上がる中、大津市が契約内容の公表を遅らせていたことが分かった。清掃当日の7月5日は一切の情報なし。市民からの問い合わせを受け、4日後にようやくホームページに情報を掲載した。大津市の担当者は「(情報を)出していないだけ」と釈明している。

■問題の経緯

6月22日 契約締結(186万円)。しかし不公表。
7月5日 琵琶湖市民清掃
7月6日 市民が問い合わせ
→市の担当者「出していないだけ」
7月9日 市のHPにようやく掲載

琵琶湖市民清掃は、大津市自治連合会が中心となった任意団体「琵琶湖を美しくする実践本部」に対し、大津市が多額の補助金を出して実施している。当日は毎年、大勢の一般市民が手弁当で清掃に当たっている。しかし、大津市はごみの収集と運搬作業の一部を、わざわざ民間業者に委託している。その一方で、大津市が保有する清掃車は当日、全く利用されていない。このため、市民からは税金の無駄遣いではないかと批判を受けている。

大津市は、琵琶湖市民清掃の収集運搬業務として、「大津市再生資源回収事業協同組合」との間で毎年、業務委託契約を締結している。2013年は280万円、2014年は175万円。随意契約のため、入札は行われていない。

今年は6月22日に約186万円で締結している。しかし、廃棄物減量推進課は直ちにこのことをホームページに掲載しなかった。琵琶湖市民清掃が行われたのは7月5日。掲載したのはそれから4日後の7月9日になってからだった。

廃棄物減量推進課の担当者は7月6日、市民からの指摘を受け、「契約は結んでいる。(情報を)出していないだけ。公表が遅れた」と説明した。琵琶湖市民清掃の実施前に掲載できなかった理由は示さなかった。

2015年6月22日 大津市廃棄物減量推進課/随意契約HP(琵琶湖市民清掃の締結結果は、7月6日時点で未掲載)

2015年7月6日大津市廃棄物減量推進課/随意契約HP_01

2015年7月9日 大津市廃棄物減量推進課/随意契約HP(琵琶湖市民清掃の締結結果を7月9日に掲載)

2015年7月9日大津市廃棄物減量推進課/随意契約HP_01