大津市監査委員は施設整備課の定期監査を行った際、「迷惑施設だから何でもとおるものではない」などと、大津市に対して厳しく指摘していた。指摘した内容(2015年3月6日付)は、加藤英子さんらが昨年12月に監査請求して述べた意見とほぼ同じものだった。にもかかわらず、監査委員は今回、加藤さんらの監査請求を棄却した。定期監査での厳しい姿勢はどこへ行ったのか。住民監査請求に対する判断では一転、行政の無駄遣いに目をつむったことになる。
当時、大津市監査委員として出席したのは、代表監査の村嶌氏、委員の重森氏、佐々木氏(市議会議員)、佐藤氏(市議会議員)。大津市施設整備課の説明者は、金森課長、増田参事、三上参事、小島副参事、大畑主幹。監査委員側はかなり細かい部分に言及し、大津市側の説明に対しても「なんとここまでするのかという例がたくさんある」などと、事業の無駄遣いを厳しく批判している。こうした大津市の無駄遣いに対する厳しい姿勢は、今回の住民監査請求に対する判断ではまったく反映されなかったことになる。
行政の無駄をチェックして、是正させることが監査委員の仕事ではないのか。監査委員の存在意義が問われている。
①指摘部分
除草作業を自治会に委託。1日93万円で、30人が作業。1人あたり3~4万円もらえる。「ふつうなら1万円でも多いと思われる」と監査委員が指摘。
②指摘部分
「迷惑施設だから何でもとおるものではない」
「道路もできて、旧の在所を走る車もないわけだから、それを迷惑といわれることでなく、節度ある要求であってほしい」
「市民が知らないところで進みますが、一定その内容について、なんでここまでという思いをされる方もあると思う」
「地元が何割が負担することを 前提とする事業でないといけない」
「全額を公費でみてもらえるということでは、充分一杯してもらったからと、絶えず、改修、改修で、さらに備品の整理と か。そこまですると、市民として納得できない部分ができるように思う」
「一般の行政経費は絞りつつある。それなのに、なんでここまでするのかという例が たくさんある」
「ただ、これらの事業を見ると、至れり尽くせりで、もう他にないかと探しておられる感じだと思う」
③指摘部分
「児童手当出したり、夏まつりの実行委員に報酬を渡したり、そんなことは論外だ」
「夏まつりや秋まつりは自らのこと。自ら汗をかいて初めてのもの。それを報酬だしてまで、秋まつりが大津市の事業みたいになっている。こんなのは要らない。見直しと言いながら増えている」
「何が問題だというのか理解できない。 施設があることを知ってから、後から住んでいる人もいる」