大津市南部自治連協議会の要望書づくりを、大津市の職員である学区支所の支所長が手助けしていたことが、情報公開請求で入手した文書で明らかになった。要望書は表面上「地元の声」として、南部自治連から国や滋賀県のほか、大津市にも提出されている。しかし実際は、大津市は水面下で要望書の作成段階から関与し、自分宛ての「地元の声」を偽装し、自ら受け取っていたことになる。

「南部地域における懸念事項の取組みについて(案)」と題する文書によると、要望を集める方法は「例年に習って、会長・副会長と各支所長参集により調整・精査の予定」で、要望書の提出先は、国や県、大津市などとなっている。

各支所は毎年持ち回りで、南部自治連の事務局を担っており、要望の作成においても、大津市の職員である支所の支所長が重要な役割を果たしていることが、この文書から裏付けられた。

地方自治法は「地方公共団体は、住民福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うものとする」(1条2項)と規定している。南部自治連の会則は、これを踏襲した文言になっているが、地方公共団体ではなく、12学区の自治連合会長で構成している任意団体にすぎない。

 

南部地域における懸念事項/要望について

南部会則