国や滋賀県、大津市へ要望書を繰り返し提出している大津市南部自治連協議会は2012年から、「県会市会議員協議会」なる団体を呼んで、県議や市議に対する要望事項の説明と懇親会を開くことを、新たな活動として加えていたことが、複数の情報公開請求資料により明らかになった。
2011年までの南部自治連の事業報告書によると、7月に要望書を取りまとめ、7月下旬から8月上旬に、大戸川ダム工事事務所の所長や西日本高速道路の社員、県大津土木事務所の所長らを招待し、要望書を提出する会合と懇親会を開いていた。
2012年になると、国や県へ提出する要望書の直前に、「県会市会議員協議会」という団体を招待し、要望事項の説明や意見交換などの会合を、同じロイヤルオークホテルで開いていた。県議や市議が参加した記録が残されている。参加した議員名や人数は不明。
「県会市会議員協議会」の実態はつかめていない。大津市議会事務局へ情報公開請求すると、こうした組織は「存在しない」という返答だった。滋賀県議会事務局にも電話取材をすると「県会市議会協議会という組織は聞いたことがない。公的な組織ではなく、地元の議員が招待されて参加しているだけではないか」という説明を受けた。
2012年の南部自治連の会長は、瀬田学区自治連合会長の内田一豊氏で、事務局は瀬田支所。内田氏は、2008年から5年間、大津市自治連合会の副会長、2014年から2年間、会長を務めた。