コンパニオン接待を受けた伊藤副市長らの説明が、事実と異なるなどの疑問が生じている。
疑問④
10月1日の中日新聞の報道によると、大津市側が、北部クリーンセンターの建替え計画について説明会を持ちたいと要望し、伊香立学区自治連合会が日時や場所を設定したという。つまり、自治連側が最初から、和食店で開くことを設定したというのだ。
市のごみ処理施設の建て替えという大きな事業の説明会を、なぜ、和食店で開く必要があったのか。一般的に、公的施設の建替えなどの地元への説明会は、公共の場である市民センターを活用する。伊香立地区には、伊香立市民センターだけでなく、環境交流館もある。公的施設の建て替え問題に関する地元説明会が、そのまま、市職員と地元幹部が懇親会に移行するという形は、大津市と自治連の不適切な関係性が疑われても仕方がない。そもそも伊香立学区には毎年1億円ほどの迷惑料が、大津市から支払われている。
2014年の市長と副市長の予定表では、伊藤副市長の10月17日の午後の予定は空白になっている。伊藤副市長が市役所を出た13時から、どこで何をしていたのか、わからない。「北部クリーンセンター建替えに伴う地元への説明会」という大きな公務をする予定なら、秘書課が管理している「予定表」にその旨が記載されていないのは不自然だ。しかし、予定は空白になっている。
これでは公務なのか、プライベートの遊興なのか、副市長の予定を見る限り、示す資料が市役所内には存在しない。ということは、周囲の職員も、伊藤副市長がどこで、何をしているのかを把握していない状態になっている。
一方、2014年10月17日午後の越直美市長の予定はというと、午後2時に大津市役所を訪問した嘉田由紀子前滋賀県知事と面談している。嘉田前知事は、大戸川ダムの建設を反対した4人の知事の1人。同じ時間帯、伊藤副市長はちょうど不在。伊藤副市長は、国土交通省の出向組で、当時は技術統括監。技術統括監として、大戸川ダム建設を要望していた南部自治連協議会の懇親会にも参加していた。伊藤副市長は、嘉田元知事と越市長の面談には加わらず、伊香立学区自治連が設定したコンパニオン同伴の説明会兼懇親会へ向かったとみられる。
2014年10月の伊藤副市長の予定表/秘書課管理/10月17日を赤枠で囲んでいる