年間約1億円の迷惑料(地区環境整備事業補助金)について地元からの要望を上げる伊香立環境整備委員会との間で、大津市が2015年6月と2016年3月に開いた懇親会に、現職の西村和典市議(絆の会)が出席し、公金で飲食をしていたことが、情報公開請求で開示された資料で明らかになった。市議会政治倫理条例に抵触する疑いがある。西村市議は大津WEB新報の取材に対し、「昭和63年ごろから伊香立学区環境整備委員会に議員が入っている。政治倫理条例は詳しく知らない」とコメントしている。
伊香立環境整備委員会は毎年、億単位の金額の事業を大津市に要望している。西村市議は現在、この団体に参与の肩書きで参画している。
市議会政治倫理条例は第3条で、市議会議員は、許認可及び補助金その他の給付の決定に関与してはならないと規定している。公金の政務活動費でも、懇親会などの飲食費は認められていない。2015年6月の懇親会には、越直美市長も出席していた。
大津市から1億円もの補助金を受け取る団体に、現職市議が参与として関わっていたことについて、市議会事務局は「懇親会に参加しているからと言って関与にあたるかどうか断定できない」とコメントしている。また、大津市の食糧費から、市議の飲食費が支払われていたことについては「食糧費の支出については、施設整備課が決定している。そちらに聞いてほしい」としている。
↓西村市議が出席していた大津市と伊香立学区環境整備委員会の懇親会の支出と座席表