ごみ処理施設のある伊香立学区自治連合会などに大津市が支出した補助金1.5億円が「違法な迷惑料支出にあたる」として、市民6人が越直美市長に対して公金の返還を求めた行政訴訟の第6回口頭弁論が2月28日、大津地裁であった。「大津市は自ら定めた補助金の基準、方針を明らかにしており、公益性の基準を示している。広範な自由裁量権を有していない」という原告側の主張に対して、被告側の大津市は「地区環境整備事業補助金は、内部手続きの検討委員会の承認を得て支出されている」などと反論した。

大津市が交付の根拠とした検討委員会は、2003年に制定された。大津市の副市長をトップに、部長級たち市幹部で構成。施設整備課が事務局を担っている。2016年10月には、大津市の伊藤康行副市長ら市職員が、伊香立学区自治連合会負担でコンパニオン接待を受けていたことが各紙で報道された。

大津市の代理人は、今回の準備書面2において、「検討委員会が承認している。原告の市民らが主張する補助金交付基準を満たしていないからといって、公益上の必要性を欠き違法と判断することは許されない」などとしている。

次回の口頭弁論は、5月9日(火)10時から予定されている。