大戸川ダム建設事業が凍結されていた期間中に、大津市南部自治連協議会の懇親会に国土交通省近畿地方整備局の職員が参加していた問題について、同局の担当者は大津WEB新報の取材に対し、「地元から招待された」として、検証する立場の国土交通省の職員が会合と懇親会に参加することは問題ないとの考えを示した。

情報公開請求で開示された2011年度の案内文によると、2011年8月下旬に開かれた南部自治連の会議に「来賓」として招待されているのは、国交省では近畿地方整備局の大戸川ダム工事事務所長、琵琶湖河川事務所長、琵琶湖河川事務所副所長、大津土木事務所長の4人。大津市内のロイヤルオークホテルで午後5時から始まり、その後に懇親会を開くと案内している。

大津WEB新報は「中立的な立場の国の機関が、毎年、地元自治会の懇親会に参加するのは適切と言えるのか。事務所で要望書は受け取れるのではないか」と、問い合わせした。これに対して、国土交通省の近畿地方整備局の職員は「地元から招待された。2014年、2015年までは要望を聞く会議に出て、懇親会には参加していない。それ以前は、資料は破棄したのかない。所長が代わったので調べられない」と答えていた。

この取材の後に、大津WEB新報が、近畿地方整備局へ情報公開請求したところ、2013年以前の資料は、保管されていないため、職員が参加したかどうかは確認できなかった。2014年と2015年の案内文や要望書などの資料は、保管されていた。近畿地方整備局の職員の説明によると、「会議には要望を聞くため参加したが、懇親会には参加していない」という。

南部自治連/平成23年

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