琵琶湖市民清掃の実施要綱が今年度(2016年度)から大幅に変更された。昨年(2015年度)の実施要綱と比較しながら、数々の疑問を明らかにしていく。(文書上、今年度から加えた文面を赤枠で囲んである)
解説シリーズ第5回は、2016年度の実施要綱に書いている、「ごみの分別の仕方」である。2016年度の要綱では、分別の項目に「土砂」が加えられた。しかし、2015年度の要綱では「土砂・石・泥類は、大津市では収集できない種類のものです。地域の植え込みや道のくぼみなどに埋めるなど、できるだけ地域で処理してください」と書いていた。大津市は泥を収集できないとしていたのに、実際に現場では、市の集積場(仮置き場)では看板まで立て、ダンプやトラックで運びこまれた大量の泥を受け入れしていた。越直美市長もその現場を視察している。
大津WEB新報は、2015年7月21日「大津市自ら要綱違反/泥や草木を受け入れ/仮置き場で大量に/市民清掃№33」の記事で、要項では認めていない泥を現場では受け入れている矛盾を指摘して、発信した。
さらに大津WEB新報は、2015年度までの要綱では、土嚢袋で回収するようにと記載はないのに、大量の土嚢袋がまとめて購入されていた事実も取り上げた。なぜ、1万袋以上の土嚢袋を毎年、購入する必要があるのか? 2010年には、1社に3万袋の土嚢袋をまとめて購入していた事実も明らかになっている。2015年12月10日「3万袋の土嚢袋を1社へ発注/何のため?深まる謎/市民清掃№62」など参照。
そうした質問や批判に対して説明することなく、「実践本部」は今年度から分別の仕方に「土砂」という項目を加えた。大津市は昨年度まで、「土砂」や「泥」を収集できない種類としていた。今年度から、土砂や泥も収集OKとするからには、適切な手続きに則って処分することになるのか。疑問が尽きない内容となっている。
↓2016年度 琵琶湖市民清掃実施要綱 3P
↓2015年度 琵琶湖市民清掃実施要綱 2P