大津市比叡平の市道のがけ崩れによる通行止めの問題で、復旧工事に時間がかかっていることについて、越直美市長は、12月15日の定例記者会見の中で、ただ「一刻も早く」と回答するにとどまった。国の災害査定の前に本格的な復旧工事が行える仕組みを知らなかったのだろうか?

中日新聞記者の「国の補助金を申請されてて、それが通るのを待っているような状況だと思いますが、何か独自に手を打つというようなお考えは現時点であるのでしょうか?」という質問に対して、越直美市長は「国の補助金を受けて改修することが前提になっている」と回答。十分な知識がないまま、「1年以上かかる」という市の担当者の説明を真に受けたとみられる。

「一刻も早くできる方法は、今のスケジュールを早めるということを既に指示しています」と述べているが、どう早めるのか具体的な方法を示せていない。

災害発生から3か月経つが、現場の工事はほとんど手つかずの状態。路線バスは迂回を余儀なくされ、比叡平の住民は生活に支障が出ている。越市長の側近には、国土交通省出身で、大津市技術統括監を担当した伊藤康行副市長がいる。伊藤副市長は、越市長の記者会見をどう聞いたのだろうか。

↓2016年12月15日市長の記者会見/比叡平の復旧工事について