琵琶湖市民清掃で事務局の大津市環境政策課が、ごみを運ぶ運搬車両の整理券を、各学区の自治連合会の求めるまま無制限に発行していたことが、15日までに分かった。世帯数に不釣り合いな過大な台数(枚数)が特定の学区から申請されても、自己申告通り認められている。主催団体「琵琶湖を美しくする実践本部」と、その事務局が置かれている環境政策課が一体となって、杜撰な運営態勢をとっていることが明らかになった。

各学区の自治連合会は、使用する車両台数を「計画書」に記載し、環境政策課に申告すれば、整理券を事前に受け取れる仕組みになっている。環境政策課は整理券の発行枚数に上限を設けていない。

例えば、青山学区と田上学区。両者を比べてみると、田上学区はごみ袋の数がそもそも不自然に多い上、搬送車両の数も突出していることが分かる。2013年の参加者数で比べると、青山学区は2831人で田上学区の2508人を上回っている。しかし、整理券の申請は青山学区が5枚だったのに対し、田上学区は55枚を申請。当日の記録を見ると、青山学区が1560袋をパッカー車2台で運搬して済んでいるのに対し、田上学区はごみ6386袋をダンプやトラックなど計50台で運んでいる。

つまり、田上学区は青山学区より少ない人数なのに、ごみ袋の数で4倍、車両の台数で25倍の規模を処理したことになる。

今年7月5日の琵琶湖市民清掃では、機械で伐採されたような木々が袋詰めされずに、大量に運び込まれている実態も、仮置き場の現場で確認されている。特定学区には過大な整理券が発行されている事実が明らかになったことで、市民がボランティアで集めた以外のごみがどこかで混入された疑いが、ますます濃くなっている。

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2013年田上計画書

参考資料2「琵琶湖市民清掃実施計画書(青山学区)」

2013年青山計画書

参考資料3「琵琶湖市民清掃 搬入車両受付台帳 7月7日(日)」

2013年搬入車両受付
参考資料4「2013年琵琶湖市民清掃実施結果報告書(田上学区)」

2013年田上の実施結果報告書



2013年田上実施結果報告書(各自治会)
参考資料5「琵琶湖市民清掃実施結果報告書(青山学区)」

2013年青山実施結果報告書