😯 大津市民のほとんどは、琵琶湖市民清掃は大津市が主催していると思っていることでしょう。というのは、大津市はホームページなどで「県下一斉清掃」「琵琶湖を美しく」と市民に呼びかけ、参加を促しているのですから。しかし、実際は「琵琶湖を美しくする運動実践本部」という聞き慣れない団体(自治連合会が主体の団体)が主催しています。大津市自治連合会の主催とはっきり明示したほうがわかりやすいはずですが、あくまでも「琵琶湖」「美しく」「(市民)運動」という言葉を使い、とてもよいイメージを作り出しています。きれいすぎる事業名には注意が必要です。大津市環境政策課は「琵琶湖市民清掃は、大津市の主催事業ではない。市民に聞かれたら市の事業ではないと伝えるように」という通達文を各支所に出していました。市のパッカ―車を1台も出していない後ろめたさなのでしょうか? 環境部長が団体の役員をしていてながら、大津市とは関係のない事業だと強調するのはなぜなのでしょうか? 大津市は「主催」でもなく「共催」でもない? こうした疑問に応えるのが、市民清掃№7です。 😯

主催団体の事務局と環境政策課が一体化/「大津市の主催事業ではない」と偽装/公文書で判明/市民清掃№7

琵琶湖市民清掃で不適切な補助金の支出が相次いでいる問題で、主催する任意団体の実務を大津市環境局環境政策課が請け負い、一体化して事業を進めていたことが、16日までに、情報公開制度で開示された公文書(参考資料2)で明らかになった。環境政策課が作成した文書なのに、発信元としてこの任意団体名が入っている。こうした実態がある一方、大津市は市民に対し「市の主催事業ではない」と偽りの説明をしていたことも、同じ文書から判明した。

問題の資料は、2012年5月30日付で作成された「琵琶湖市民清掃にかかる協力について」と題する事務連絡文書(A4判1ページ)。各支所長に宛てて、学区自治連合会長に協力してもらうためのお願いや、書類提出の依頼などが主な内容になっている。

市役所内部の事務連絡文書は通常、ある部署が発信元となり、別の部署へ事務連絡を行う際に用いる。ところが、この文書の発信者は「(琵琶湖を美しくする運動 実践本部)事務局 環境部環境政策課長」。さらに、文末の問い合わせ先は「琵琶湖を美しくする運動実践本部(環境政策課)」と記載され、電話番号や市職員 2人の名前なども併せて書かれている。形式的にも両者が混然一体となった形になっている。

内容も極めて不自然。文面を見ると、「実践本部」の活動への理解を感謝することから始まり、書類の提出などを各支所長に求めるなどしている。そのほとんどは、市民清掃に関するもので、本来的には「実践本部」が行うべき業務内容となっている。しかし、これが役所内の事務連絡文書であることからすると、 「実践本部」の仕事を環境政策課が肩代わりし、出先機関である支所に対して指示している実態を裏付けることになる。

もし「実践本部」自らが「実践本部」の仕事を行っていることを示す文書だとしても、大津市が組織内で用いる事務連絡文書の形を取っており、不正常な形と言える。発信元が「実践本部」単独ではなく、「環境政策課」が名を連ねていることについては説明がつかない。

「実践本部」や自治連合会と一体化して事業を進めておきながら、大津市は同じ文書の中で、市民が「一斉清掃は市の主催事業である」「市の依頼により 清掃に協力している」だと受け取るのは誤解であり、あくまで「市民活動」であることを、地域末端の自治会長や住民に対して説明するよう、各支所長に求めている。つまり、大津市は水面下では、「実践本部」や自治連合会の業務を肩代わりして事業を運営しているにもかかわらず、表向きは市民に対して「市の主催事業ではない」と偽りの説明を続けていたことになる。

大津市環境局は2010年5月にも、同様の文書(参考資料1)を作成しており、以前から一体化の実態があったことが分かる。

市民清掃では過去に、大津市の職員162人が公務として参加したことや、補助金より弁当を受け取っていた事実も判明している。また、当時の副市長まで「激励随行」として参加している資料も情報公開制度で開示された資料で明らかになっている。

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