大津市が、都市公園の遊具156基を安全基準に満たない状態のまま、8年間放置してきた問題で、半数以上は修理の予算がつかず、使えない状態が当面続くことが、大津WEB新報の取材でわかった。大津市は6月に補正予算1090万円を使い、複合遊具など22基の修繕が順次始まるとしているが、スケジュールなどは公開していない。小さい子どもを抱える保護者は「いつになったら使えるのか」と困惑顔だ。

85基の小型遊具の修繕は未定

大津市公園緑地課の説明によると、6月の補正予算1090万円で修理するのは、「複合遊具」や、「鉄製コンビネーション」、「アスレチック」などの大型遊具。大型遊具22基は、随時修繕するとしているが、使用禁止の遊具の一覧だけをホームページで公開しただけ。いつ修繕するのかという工程表は明らかにしていない。

156基中49基は、大津市から指定管理の委託契約を請けている大津市公園緑地協会が、基礎露出部分を修繕し終えたという。しかし、残り85基は「ブランコ」や「すべり台」などの小型遊具は手つかずの状態だ。小型遊具の修繕の予算はなく、いつ始めるのか未定。公園緑地課は「小型遊具85基については、順次、個別に見積りをとっていく」と話している。

「ことごとく遊具が使えない」

市民の間からは、大津市の対応に不満の声が上がっている。青山学区に住む、5歳児の保護者は、「子どもと遊びに行こうと思っても、ことごとく公園の遊具が使えない。夏休みに入り、困っている。いつ使えるかわからない。説明が届いていない」と話している。また、松が丘の公園に来ていた、2歳と4歳の子どもを持つ保護者は「春からこの状態。どうしてこうなったのかさっぱりわからない。秋ごろに使えるという噂もあるが、本当かどうかわからない」と困惑していた。

↓大津市公園緑地課ホームページ/都市公園における遊具の使用停止について(お知らせ)

http://www.city.otsu.lg.jp/soshiki/035/1809/o/1495628666840.html

↓大津市公園緑地課ホームページに掲載/都市公園(使用禁止公園及び遊具)一覧・・赤枠は複合遊具など